円偏波マイクロ波の効果を調べた。無照射,右旋・左旋照射で反応し,ケトン還元の不斉収率を調べた。光学活性な触媒反応に12.4 GHz円偏波マイクロ波を照射すると,右旋条件の不斉収率は無照射より向上し,左旋条件では低下した。一方,ラセミ触媒反応の 2.45 GHz / 50 W円偏波マイクロ波照射では,右旋・左旋いずれも向上,マイクロ波効果を考慮すべきである。 アトロプ異性化に対する円偏波マイクロ波の効果を調べた。2.45 GHz / 20 W円偏波照射後にラセミ化を抑制,還元後に不斉収率を調べた。統計処理の結果ラセミ体の95%信頼区間にあるが,左旋右旋で逆方向に不斉収率が観測される条件を見出した。
|