本研究では、ペプチド・タンパク質と同様の二次構造を形成するフォルダマーの分子骨格を提案し、その二次構造を外部刺激によりダイナミックに制御する分子システムの構築とポリマー化を目的とした。フォルダマーの基本骨格として、2-フェニルチアゾールがシスーシソイドコンホメーションで連結したヘリカルテトラチアゾールを開発した。これは、骨格中に光反応性の6π電子系を有し、また、キラル基の導入により一方向巻きのヘリカル構造を形成した。更に、フォルダマー側鎖基に発光性のペリレン、ピレンや金属錯体を導入し、光照射による分子の構造の大きな変化と発光特性変化を融合した分子システムを構築した。ポリマーへの導入も行った。
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