本研究は,従来のPSPが有する適用可能条件の制限を取り除くため,新たな原理・手法に基づく感圧塗膜による固体表面の圧力計測手法を確立することを目的とする. 異種分子間のエネルギー移動を応用した圧力感度の高い感圧塗膜の開発を試みたが,従来知られたローダミンBおよびフルオレセインの組み合わせを上回る強い相互作用が現れる色素の組み合わせは見られなかった. 一方,寿命法を複合PSP/TSPに適用することで,感圧および感温色素の発光寿命がおよそ1桁異なることを利用した,光学フィルターによらない発光分離が可能であり,カメラ1台による圧力と温度の同時計測を通じた圧力計測の精度向上の手法を提案した.
|