本研究では,信頼性の低い大量のエージェントを用い,少数のエージェントの安定性を犠牲にすることによってシステム全体の制御性能を高める分散制御理論(超分散制御と呼ぶ)を提案した.スパース最適制御(動的スパースモデリング)のアイデアを援用し,マルチエージェントシステムに対するスパース分散制御を確立した. L1ノルム最適化にもとづくスパース分散制御の制御則を導出し,その安定性条件を導いた.また,マルチエージェントシステムの制御理論の応用として分散最適化のアルゴリズムを考案した.ドローンおよびロボットを用いた実験を行い,超分散制御の有効性を検証した.
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