本研究は、酸化剤不足の固体推進剤に、不足分の酸化剤成分ガスの供給調整によりON-OFFを含む推力制御が可能とする機構の小型の衛星用スラスタ技術を実験と解析により確率することを目的とした。ストランド燃焼器を用いた基礎的な現象解明においては,同一の燃焼室圧力及びN2O供給方法ではN2O供給量の違いで燃焼速度に余り変化はないこと、通常の固体推進薬と同様に圧力の上昇に伴い燃焼速度は速くなることが、試作機テストでは、まず本提案概念が成立すること,比推力は換算実験値で理論値の3/4近くまで達成されたが、理論値に及ばない理由として熱損失や燃焼に寄与しないN2Oの存在が考えられること、等が明らかにされた。
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