サリドマイドは胃腸薬や睡眠薬として日本でも販売されたが、催奇性のために使用が禁じられた。その後サリドマイドがセレブロンに結合してユビキチン化を阻害することが明らかになった。しかし、サリドマイドの催眠作用、鎮静作用はセレブロンリガンドのレナリミドには見られないなど、そのセレブロンへの結合活性では説明できない。我々は サリドマイドの中枢作用メカニズムを解明する計画を以下に実施した。各種マウス脳スライス標本を用いて電気生理学的にセロトニン神経活動を薬物存在下で結果、サリドマイドには濃度依存的なセロトニン神経細胞に対する発火抑制活性があるが、セレブロン以外の受容体を介していることが示唆された。
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