近年、キサントフモール (Xh)などのプレニル化フラボノイドには様々な生理活性が報告されているが、がんの全身性転移と骨転移に伴う骨破壊へのXhの有効性は不明である。本研究ではプレニル化フラボノイドに着目し、がんの全身転移ならびに骨転移による骨破壊抑制作用の有効性について検証した。その結果、Xhは転移性がん細胞に直接作用して、カスパーゼ-3の活性化を介してアポトーシスを亢進し、がん細胞増殖を抑制することや、がん細胞との細胞間相互作用による破骨細胞形成とそれに伴う骨破壊を抑制することを見出した。さらに、がんの全身転移系へのXhの投与実験により、がんの肺転移と骨転移に対するXhの有効性が示唆された。
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