菌従属栄養植物の生息域外保全の核心となる3つの課題、1)共生する特定の菌のみの分離・精製、2)分離した菌の培養・保存、3)植物-菌共生系の構築、以上の解決をめざした技術開発を行った。1)に関しては、菌糸コイルを抗生物質水溶液で洗浄することにより、特定の菌を大量に分離することが可能となった。2)に関しては、自生地の腐植を菌糸に覆土することによって、効率よく子実体を形成させることが可能となった。3)に関して菌従属栄養植物と菌の2者共生系は確立したが、独立栄養植物-菌根菌-菌従属栄養植物の3者共生系では更なる技術開発が必要である。
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