細胞内小器官の細胞内配置は、細胞の正常な機能維持にとても重要である。本研究では、植物における細胞小器官の細胞内分布を制御する新規因子を同定するため、20,000種の化合物を対象に化合物ライブラリースクリーニングを行った。その結果、構造的に4つのグループに分類される9種のヒット化合物の同定に成功した。本研究では、これらのうち1つのグループに絞って解析を進めたところ、共通骨格を有する5種のヒット化合物の薬効を確認した。さらに、薬効に重要な構造を同定し、薬効が強まるダイマー構造の合成に成功した。本研究により、細胞小器官の基本的な細胞内配置制御機構の解明に大きな端緒となる成果が得られた。
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