食物繊維は,天然の健康食品素材であり,特に生活習慣病を予防する食材として最近大きな注目を集めている。食物繊維がもたらす生理作用は消化管機能への作用であり,腸内容物との相互作用や小腸の絨毛形態や消化・吸収機能に影響を及ぼすことが明らかにされている。本研究課題では,食物繊維が消化管内局所的に分泌される生理活性物質に影響を及ぼし,細胞増殖に関係していることに焦点を当て,生体内でペクチンと相互作用するタンパク質の同定を試みた。しかしながら,ペクチンと相互作用する可能性が高い膜タンパク質は得られなかった。今後も引き続き探索を継続する予定である。
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