核酸は、他の主要栄養素とともにあらゆる生物に存在するが、食品中の核酸含有量や適性摂取量および機能性など、核酸の食品・栄養学的意義については不明である。本研究では、食品中の核酸の抽出・定量法を確立するとともに、加熱調理によって核酸サイズが減少することが明らかとなった。また、大豆や鶏肉由来の核酸が、小腸上皮様モデルである分化Caco-2細胞において、腸管のバリア機能を担うmucin 2やclaudin 4のmRNA発現を誘導することを見出した。よって、食品由来核酸が腸管の保護・バリア機能向上に寄与する可能性が示唆された。
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