重篤な薬物性肝障害が開発医薬品や市販薬で報告されているが、その発症には大きな個体差がある。その原因を明らかにすることを目的とした基礎的研究を行った。申請者はこれまで10種類の臨床使用薬による肝障害マウスモデルを報告した。最初に抗てんかん薬カルバマゼピン誘導性肝障害ラットモデルについて、血中マイクロRNAの変動を経時的網羅的に解析を行い、個体差に関わるマイクロRNAの候補を見出し、関連するpathway候補を見出した。これらマイクロRNAのターゲットが肝障害発症の個体差を予測できるかを検証している。今後、マイクロRNAターゲットの種差を考慮し、ヒトへの外挿性を検討する。
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