血管内皮機能評価法は、脈波やFMDなど生理機能検査が主流で、血液生化学検査の客観的な評価がない。一酸化窒素(NO)が血管の伸縮性を規定しているので、NOの変化をもたらすmiRNAについて検討した。血管内皮細胞はinsulinやサイトカインの刺激でNOの産生を増加させる。一方、細菌感染により単核球のmiR-218が上昇し、このmiR-218は単球系の炎症性サイトカイン産生能を変化させることを明らかにした。この炎症性サイトカインは血管内皮細胞のNO産生能など内皮機能を制御すると考えられる。miRNAを介して、血管内皮機能は血管細胞および血球細胞の細胞間応答が規定していることが示された。
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