食品が高温で調理されたときに生じるアクリルアミドは、動物において生殖・発達への障害が認められている。日本における食品中のアクリルアミド含有量の基礎データを基に小児428名、妊婦392名における食事記録からアクリルアミド摂取量を推定し、生殖・発達機能に係る内因性の性ホルモンとの関連を評価した。平均アクリルアミド摂取量は、小児において21.0μg/dであった。男児において摂取量が高いと尿中テストステロン値が有意に高かった。妊婦におけるアクリルアミド摂取量は、19.6μg/dであった。摂取量が高いと妊娠10週時のテストステロン、臍帯血のエストラジオールが女児を出産した妊婦において高かった。
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