アルツハイマー病に対する侵襲性が低い診断マーカーの必要性が増している。血液中の微量成分を測定する血液バイオマーカーの開発が進歩している。本研究では,生体内の代謝経路の中心的な存在であるアミノ酸に着目し,アミノ酸を網羅的にプロファイルする技術をアルツハイマー病の血液バイオマーカーに応用する取り組みを行った。アルツハイマー病患者(n=36)と年齢をマッチさせた対照者(n=34)の血漿中アミノ酸プロファイルを測定した。アルツハイマー病患者で有意に変動するアミノ酸を5種類同定した。これらの結果から,血漿中アミノ酸はアルツハイマー病の診断に有用な血液マーカーとなる可能性が示された。
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