CINCA症候群はインフラマゾームの構成因子であるNLRP3遺伝子のヘテロ変異を原因とし、慢性炎症症状に加えて関節変形を伴うことを特徴とする自己炎症疾患である。関節変形の原因である成長軟骨板の増殖分化異常の分子機構を明らかにするために、モザイク患者から樹立した変異陽性と陰性のiPS細胞のそれぞれを蛍光色素遺伝子で標識した。そしてそれぞれを軟骨細胞に分化誘導した後に、培地を共有できる培養装置を用いて共培養実験を行った。その結果、モザイク患者においては、変異陽性細胞が分泌因子を介して変異陰性細胞に作用していることが明らかになった。
|