骨軟部悪性腫瘍の予後は肺転移により左右され、転移成立過程における転移巣での生着、Spheroidの役割が注目されている。申請者は、近赤外線を用いたマクロ顕微鏡を開発、Spheroidの周囲や深部までの動きを3次元的に連続観察記録する事が可能とし以下の事を明らかにした。 Spheroidの周囲に多数のfilopodia(糸状突起)を認め、Rho family GTPaseの一つであるCdc42が、 またSpheroid周囲のbuddingや内部の構造変化を認め、Rho-ROCKが制御している。 今後は、浸潤転移を抑制する薬剤に関してSpheroidの動態に対する影響を検討し、臨床応用に結びつけたい。
|