まずヒト絨毛細胞株(HTR8-SVneo)より、SP細胞とnon-SP 細胞を分離した。SP細胞はnon-SP細胞に比べて、幹細胞の特性であるSP再出現率・継代コロニー形成能・長期増殖能・絨毛幹細胞マーカー(CDX2)発現も亢進していた。Ly6D遺伝子は絨毛SP細胞の増殖、未分化性の維持、運動能に重要な遺伝子であることを示した。 次に不妊治療中の採卵時に採取した子宮内膜を用いて、その後の着床率との関連を解析した。着床不成功例では成功例に比較し、老化細胞率・p21の発現・細胞周期でのG0/G1期の割合が有意に高く、両者の間で分泌が亢進しているサイトカインの種類に違いが見られた。
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