顎関節原基オルガノイドを作製するには,顎関節の発生における分子メカニズムの理解が必須である.しかし,その基礎となる顎関節の発生初期における各構成体の出現時期や部位にも,未だ不明な点は多い.本研究ではマウス胎仔の体重を基準として顎関節の発生の正確な開始時期と部位の同定が可能であることを明かにした.また顎関節形成予定領域に Runx2とSox9の発現が認められ,その3次元解析から,下顎頭原基は下顎体と連続して発生することが示唆された.一方,顎関節の母体外発生誘導法として各種器官培養法を検討したが,現行の改良法では正常な顎関節の発育が継続されず,新規培養法の開発が必要であることが示された.
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