近年、蛋白質に翻訳されないRNA(非コードRNA)が細胞形質に影響するといわれている。そこで、非コードRNA-RNA相互作用ネットワークを応用して癌形質変化を誘導させ、癌特異的発現による新規治療法の開発を目的とした基礎的研究を行った。標的とした因子や微小環境変化により影響を受ける癌形質変化に関与する非コードRNA候補が見出された。また、口腔扁平上皮癌に特異的発現を示すKRT17の機能解析と発現機構について一部明らかになった。口腔扁平上皮癌におけるKRT17の発現がGLIを介した抗アポトーシス作用による腫瘍形成の促進が示唆された。
|