間葉系幹細胞の骨形成促進作用を有する化合物として検出されたPKC阻害薬(isoH-7)は,iPS細胞の骨芽細胞への分化を促進することが明らかとなった。また,CAD/CAMを用いたドーム型チタンメンブレンのモールドデザインを検討し,造成モールドを作製した。さらに,PKC阻害薬を加えて分化誘導を行ったiPS細胞凝集体をマウス背皮下に移植した結果,腫瘍形成を確認したものの,通常誘導と比較して腫瘍の大きさは小さくなった。プロトコールの改良を行うことで,作製した垂直的骨造成モールドと併せた自己由来細胞であるiPS細胞を用いた新たな骨造成方法となる可能性が示唆された。
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