大規模集積回路システムにおけるチップ間などの高速ディジタル伝送において、電気配線の低域通過特性に起因する信号劣化の影響が問題となっている。特に、数GHz以上の高周波領域での配線挙動の複雑化が波形歪みの影響を悪化させており、上記問題を深刻化させている。本課題では、配線起因による受信端での波形歪みの高精度除去を目的とし、通信環境に応じたリアルタイムでの波形整形処理の最適化技術を実現した。主な研究成果は、(1)波形整形処理のリアルタイム調整に向けた受信端波形歪み評価手法の開発、(2)調整機能を有する波形整形回路の開発および試作、(3)無線アシストによる波形歪み除去調整技術の構築である。
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