円二色性スペクトル測定により、DNA損傷に伴って、ヒストンH2A-H2Bはα-ヘリックス構造が増加するのに対し、H3-H4では逆に、α-ヘリックス構造が減少することを明らかにした。H2A-H2B、H3-H4に生じる構造変化が異なることから、それぞれ異なる構造変化機構が関与していることが示唆された。さらに、DNA損傷に伴って生じる「異常な」構造は、少なくとも24時間にわたって保たれ続ける事が明らかとなった。ヒストンの構造変化は、DNA損傷応答、例えば、DNA損傷修復機構、において、何らかの重要な役割を果たしていると考えられる。
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