研究課題/領域番号 |
15K16163
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境政策・環境社会システム
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
林 大祐 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (50732848)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | イノベーション / 学習曲線分析 / 技術移転 / 技術政策 / 中国 / インド / 風力発電 / 太陽光発電 |
研究成果の概要 |
本研究は、学習効果・技術移転・公共政策に着目して、中国とインドにおける風力・太陽光産業の発展の要因を分析し、以下の3点を明らかにした。第一に、市場の拡大は必ずしも生産性の向上につながらないため、イノベーション政策によって技術能力の構築を支援する必要がある。第二に、イノベーション能力の構築には、技術受入企業による研究開発を促すような技術移転メカニズムが必要である。最も効果的なメカニズムとして、合弁買収と国際研究開発センターが挙げられる。第三に、政策決定者は技術特性を考慮した上で、技術プッシュ政策と需要プル政策を調和させ、イノベーション能力の支援に努めるべきである。
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自由記述の分野 |
環境政策、気候政策、エネルギー政策、技術変化、炭素市場メカニズム
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の社会的意義は、化石燃料から再生可能エネルギーへの急速な転換を進める中国とインドの技術戦略と政策支援を明らかにし、新興国におけるクリーン・エネルギー転換への示唆を得られたことである。学術的には、気候・エネルギー政策分野では、技術中立型(technology-neutral)と技術固有型(technology-specific)の政策の是非が議論されてきたが、イノベーション能力の構築という政策目標に関しては、技術固有型の政策の有効性を確認できたと言える。
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