亜鉛欠乏もしくは食餌制限により血中EPO濃度は低下するが、腎臓中EPO mRNA量は大きく異なり、mRNAレベルでは異なることを報告している。この原因を明らかにするために関連遺伝子への影響を検討した。危険率は5%未満を有意とした。腎臓髄質でのGATA1、Gatad1、2a、2b、HIF1a、1anのmRNA量は、対照群に比べ亜鉛欠乏と食餌制限の2群で有意に減少していたが、2群間には差がみられなかった。また、皮質ではすべての遺伝子で有意な差はみられなかった。以上の結果から、亜鉛欠乏及び食餌制限で生じる造血障害にこれらの遺伝子が影響しているが、造血障害の質的な差への関与は低いことが示唆された。
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