緑内障と酸化ストレス関与を科学的に解明し、緑内障早期診断へ応用することを目的とする。生体内酸化によって生じる脂質由来のヒドロキシリノール酸(HODEs) はラジカル、一重項酸素、酵素に特異的に生成する6種の異性体を持つため、酸化メカニズムを理解することができる。広義原発開放隅角緑内障群(n=198)の血清中のHODEsは対照群(n=119)に比べて有意に高くなった。臨床に関する背景因子を補正して後も、未治療時眼圧とHODEsは高い相関性を示した。緑内障のリスク因子である高眼圧が酸化ストレスに影響していることが結論づけられ、血清データから「眼の病態」と「体の酸化障害」の関与が示唆された。
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