アフリカ資源国では資源収入と直接投資の増大と並行して,一部の例外国を除き貿易収支が急速に悪化すると同時に,対外債務が急速に増加していることが明らかになった。またガーナ国での調査を通じ,植民地からの独立以来,長期間一次産品依存が続き弱体化した製造業の中でも存続してきた製糸・織物,縫製業などの軽工業が,2000年代に入り更に衰退へと向かい,産業構造にも変化が見られることが明らかになった。ただし製造業の衰退が資源牽引型経済成長の影響によるものか,あるいは中国からの輸入増加等,他の要因との複合的な影響によるかについては更なる分析が必要である。
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