研究課題/領域番号 |
15K17221
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
鵜浦 直子 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 講師 (10527774)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ソーシャルワーク / アウトリーチ |
研究実績の概要 |
今年度、住民の福祉活動が発見や見守りにどのような役割を果たしているか、住民の福祉活動に寄せられる課題は何かを参与観察やインタビューをとおして検証していく予定としていたが、イギリスにおけるアウトリーチ拠点の見学、イギリスの意思決定能力法(Mental Capacity Act)がソーシャルワーク実践に与えた影響に関する調査を行なえる機会に恵まれたため、こちらを重点的に取り組んだ。 イギリスのアウトリーチ拠点の見学や資料収集等を通じて分析した結果、Age UKで取り組んでいるDementia Servicesというサービスにおいて、認知症で孤独や孤立を感じている人たちに対して、ボランティアが定期的に訪問をしたり、地域での活動に参加したり、外出を支援する手助けをしている取り組みについての情報を得ることができた。そのかかわりのなかで、本人の変化をいち早くキャッチするとともに、必要なサービスの情報を提供し、事態の深刻化を防ぐことにつなげていることがわかった。 イギリスの意思決定能力法に関しては、判断能力が不十分な人で、家族や友人からの支援を受けることができない一人暮らしの人などの決定を支援するIMCAの存在や本人の決定をどのように支援するかという規定があることが、ソーシャルワーク実践において、本人に焦点を当てた決定を行ないやすくし、他の支援者との協力のもとでその支援を行いやすくなっていることがわかった。他者からの影響を受けやすく自分の意見を言いにくい判断能力が不十分な人達にとって、MCAやIMCAの存在は彼らの権利を守る大きな役割を果たしていることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
小地域を基盤とした住民の福祉活動がどのように発見や見守りに貢献しているのか、また住民の福祉活動に寄せられる生活課題はどのようなものかを参与観察やインタビューをとおして検証する予定であったが、海外の実践やソーシャルワーカーへのインタビューを実施する機会が得られたため、計画を変更した。このため、進捗状況はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度に予定していた小地域を基盤とした住民の福祉活動がどのように発見や見守りに貢献しているのか、また住民の福祉活動に寄せられる生活課題はどのようなものかをインタビューや事例調査をとおして検証する。
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