研究課題
若手研究(B)
重度・重複障害児者の支援に際する情動評価における唾液バイオマーカーの活用においては、行動観察やその他の生理学的指標に観察されない唾液バイオマーカーの変動を確認し、かつ、その変動の大きさから唾液バイオマーカーの指標としての鋭敏性が示唆された。同様に慢性疾患患者に対する心理介入においても唾液バイオマーカーの独自の変動があることが明らかになり、必ずしも従来の手法で観察が不能な情動の変化を心理介入や教育実践等の臨床において評価しうる可能性があることが示された。
病弱教育
教育実践や心理介入等においては、実践応用にかなう情動評価の確立が必要となる。特に本研究が対象とした病弱児・者においては心理的課題が指摘されるも、必ずしもその支援に関するエビデンスが十分ではない。さらに対象がコミュニケーションに困難がある場合には、支援者が対象者の情動を把握することはより困難となる。本研究では、心理的課題が指摘され、かつ情動評価の難しいとされる対象に対して療育実践及び心理的介入に際して唾液バイオマーカーを活用しその変動から情動を評価したと移転で社会的意義があると考えられる。