研究課題/領域番号 |
15K17562
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解析学基礎
|
研究機関 | 福岡大学 (2017-2018) 立命館大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
天羽 隆史 福岡大学, 理学部, 講師 (10737539)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 超関数に対する伊藤の公式 / Wiener汎関数の正則化 / Malliavin解析 / 双対確率流 / Loewner-Kufarev方程式 / Grunsky係数 / tau関数 |
研究成果の概要 |
1. Levy過程の滑らかでない関数をClark-Ocone公式を時間に関して離散近似するスキームの強収束精度が、その汎関数のSobolev指数の半分のオーダーを持つことを示した。2. 制御型Loewner-Kufarev方程式というクラスを導入した。その解を佐藤-Segal-Wilson Grassmannianに埋め込み、その時間発展をGrunsky係数の明示公式を与えることによって記述した。3. 確率微分方程式の解(定常Gauss過程)の関数を、時間に関して積分するという操作は、その被積分Wiener汎関数の滑らかさを少なくとも1(0.5)だけ上げることを示した。
|
自由記述の分野 |
確率解析学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1はオプションのペイオフ関数の近似において、その関数が滑らかでないときにも、その少ない滑らかさに応じて近似の精度を具体的に保証するという意味で実務的にも有意義である。2はこれまで確率論の文脈においては統計モデルのみに用いられていたLoewner方程式の、無限可積分系における立ち位置を示唆しているように見える、という意味で分野を横断して意義がある。3や4は機械学習の中でもGauss過程回帰モデルの文脈においてlength scaleと呼ばれるハイパーパラメータを、Rice公式とMC法を用いて推定する際に、その精度を保証することに繋がるため、このモデルを実装する社会の様々な文脈において有用である。
|