本研究の目的は陽子ハロー構造が示唆されているリン同位体の基底準位磁気双極子モーメントの符号をβ-NMR法を応用して系統的に決定することで陽子ハロー構造の有無や核構造にせまることである。符号決定に必要な回転磁場発生装置の整備、検出器の整備は進めた。また30Pの生成量、純度の測定を行い、十分な収量、純度であることが分かった。実験に必要な偏極陽子ビームの供給が遅れた為にリン同位体の基底準位磁気双極子モーメントの符号測定を実施することは叶わなかったが、偏極陽子ビームの開発も行い、供給に目途がついた。これによって将来実施するための準備がほぼ完了した。
|