本研究では、材料分離に起因する不均質さがかぶりの物質透過抵抗性に与える影響について検討を行った。その結果、含水率の低下に伴い透気係数は大きくなり、この傾向はブリーディング量に関わらず柱供試体の上部において確認された。また材齢180日までの透気試験および含水率の測定結果に基づいて、材料分離による供試体上部の多孔質化を評価できる可能性を示した。またこのような部位では塩化物イオンの浸入が容易となり,塩化物イオン含有量が増加するほどミクロセル電流密度は大きくなる傾向が一定程度認められた。本研究では、カソード反応における酸素透過速度がミクロ・マクロセル腐食をそれぞれ律速していると考えられる。
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