本研究では橋梁用ゴム支承の地震時発生し得る引張せん断時の力学的特性を明らかにすることを目的としており,積層ゴム支承(RB)を対象に軸応力をパラメータとした繰り返しせん断載荷実験とFE解析を実施した。本研究により,ゴム支承が引張と大きなせん断ひずみを伴うとゴム支承が大きく変形しやすくなり,圧縮時に比べ設計上厳しくなることがわかった。 本研究により得られた知見は,2016年発生した熊本地震の被災原因推定に大いに活用されるものと期待される。またゴム支承の設計基準においてこれまで規定されていなかった引張せん断特性について改定される可能性があるが,本研究の成果はその参考資料として活用されようとしている。
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