下水中のヒト腸管系ウイルスの存在は人間社会におけるウイルスのヒトへの感染状況を端的に示していることから,下水中のヒト腸管系ウイルスを効率的かつ網羅的に検出する手法の確立した。その結果,本手法を適用しない場合と比べて40-1000倍の効率でヒトウイルス遺伝子を検出することが可能であった。また,未分類ウイルスとして,これまで日本では検出報告のない6種が検出された。本手法を用いること下水中のヒトウイルスゲノムを効率的に検出できるようになり,これまで報告数が少ないヒト腸管系ウイルスや未分類ウイルスを含め人間社会に存在する種々なウイルスの網羅的検出が可能になった。
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