骨肉腫は若年者に好発する悪性骨腫瘍の代表的疾患であり、希少癌の一つである。化学療法の導入により骨肉腫の予後は改善されてきたが、治療抵抗性の骨肉腫患者の予後は依然として不良で臨床的な問題点となっている。申請者は現在までに骨肉腫の治療抵抗性・悪性化のメカニズムを解析し、骨肉腫の化学療法抵抗性を規定する分子(PRDX2・miR-125b・miR-100)を同定した。本研究ではこれらの同定した分子が特に治療抵抗性骨肉腫に対して新規治療標的となり得るか、その有用性を検討した。その結果、PRDX2の阻害剤であるconoidin-Aは治療抵抗性骨肉腫細胞株に対して抗腫瘍効果を有する事を明らかとした。
|