水圏生態系において、被食者の防御反応を誘導する捕食者由来の化学シグナルの特性解明を目指した。化学シグナルの特性を効率よく解明するために、ニホンアマガエルにおいて異なる親ペアから採集した卵塊に由来するオタマジャクシを用意して、ヤゴの化学シグナルに対する反応について調べたところ、オタマジャクシの適応的反応の度合いは、異なる親ペアをもつオタマジャクシ間で相違があることを明らかにした。加えて、採集・飼育・実験が比較的容易なことが判明したニホンアマガエルとシュレーゲルアオガエルに着目して、オタマジャクシの適応的反応を誘導する化学シグナルの特性解明が進行中である。
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