本課題は、我が国の森林環境における菌類の多様性を明らかにする新手法の開発に取り組むものである。人工的に調製した菌類擬似群集について、高速シーケンサーMinIONを用いて群集解析を試みた。その結果、MinIONから得られる塩基配列の正確性が低過ぎるため、森林環境に生息する菌類の種数を評価するには不向きと判断した。Loop Genomics社が提供するシーケンスライブラリ調製キット LoopSeqと高速シーケンサーMiSeqを併用することにより、1500 bp程度の正確で長い塩基配列を得られることがわかった。今後、この手法を活用してハイスループットな多様性評価が実現できると見込まれる。
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