本研究はザンビアにおける疫学調査により既知・未知のウイルスを探索し、その生態を理解すると共に、公衆衛生的なリスク評価を目的に実施した。研究期間にザンビアにおいてマダニ2,327匹およびコウモリ919頭を捕獲し解析に供した。ヒトに対する病原性を有するウイルスとして、イボマダニからはクリミア・コンゴ出血熱ウイルス (CCHFV) が、エジプトルーセットオオコウモリからはマールブルグウイルスの遺伝子が検出された。また、マダニからは遺伝的に異なる8つのダニ媒介性フレボウイルスが検出され、一部のウイルスは新規ウイルスであると思われる。また、ケンショウコウモリからはコウモリムンプスウイルスが分離された。
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