本研究で我々は、H. suis感染後の胃MALTリンパ腫形成は、TLR4-TRIFシグナル伝達経路の活性化によって引き起こされることを明らかにした。また、TLR4-TRIFシグナル伝達経路の活性化により誘導される1型IFNsは、感染胃粘膜B細胞を刺激する結果、B細胞からのIFN-γの産生を促進することで胃MALTリンパ腫発症に関与していることも明らかとなった。これらの研究成果によりH. suis感染から胃MALTリンパ腫発症に関わる分子メカニズムが明らかとなり、今後、これらの分子メカニズムを標的とした胃MALTリンパ腫形成における新規治療法の開発が期待される。
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