樹状細胞の一種である形質細胞様樹状細胞(pDCs)は、病原体由来核酸成分を認識して多量のI型インターフェロン(I型IFN)を産生する免疫細胞であり、抗ウイルス免疫応答を初めとした様々な免疫反応に重要な役割を果たしている。また、pDCsは自己由来の核酸成分も認識してI型IFNを産生し、全身性エリテマトーデス(SLE)や尋常性乾癬等の自己免疫疾患への関与が示唆されていたが、その詳細なメカニズムについてはこれまで不明であった。本研究ではpDCsを生体内で特異的に消失させた遺伝子改変マウスを用いて検討した結果、自己免疫疾患の発症と増悪にpDCsが重要な役割を担っていることを明らかにした。
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