Angiotensin II持続投与により、高齢マウスでは若齢マウスに比べ、AAA形成を来しやすいことを確認した。高齢、若齢マウス、それぞれの血清から得られた抗体を若齢マウスに投与後、Angiotensin IIの持続投与を行った結果、高齢マウス抗体投与群においてのみ、AAA形成が惹起された。また、高齢マウスのIgGを酵素的に断片化すると、AAAを惹起しないこと、補体のC3を欠損したマウスにおいては、高齢マウス抗体はAAA形成を惹起しないことを示した。これらから、加齢により、抗体がAAA形成の惹起作用を持つこと、またその作用には補体の活性化を必要とすることが示唆された。
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