研究課題/領域番号 |
15K19294
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小松 孝行 順天堂大学, 医学部, 助教 (70621928)
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研究協力者 |
杉田 学
井上 健司
高橋 恵利香
三島 健太郎
豊田 丈夫
斎藤 文洋
青木 眞
安田 朱里
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 菌血症 / 食事摂取量 / 悪寒戦慄 / 診断予測 |
研究成果の概要 |
2013年4月から2014年8月にかけて血液培養を施行し、化学療法や消化管疾患などにより食欲不振があるもの、あるいは明らかな汚染菌が検出された症例を除いた入院患者1847名に対して、血液培養施行前の食事摂取量と悪寒戦慄の有無を評価した。食事摂取量が不良(80%未満摂取)であれば真の菌血症である感度ば93.7%(95%信頼区間:89.4-97.9%)であり、食事摂取量が正常(80%以上摂取)であれば陰性尤度比0.18(0.17-0.19)で真の菌血症を除外した。一方、悪寒戦慄を認めれば真の菌血症である特異度は95.1%(90.7-99.4%)、陽性尤度比は4.78(4.56-5.00)であった。
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自由記述の分野 |
救急医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の最大の特徴は、重篤な感染症の病態である菌血症の有無を検査をすることなく、自身で確認できる「食事摂取量」や「寒気」により予測できることを証明した点である。特に「食事が摂れていれば元気である」という社会通念を学術的に証明したことは意義深いと考える。なお本研究は看護師観察により確認したが、もともと自覚症状としての項目でもあり、次点は患者自身での確認でも同等の効果を得ることを目標としているが、本研究テーマは医療経済学的にも抗菌薬適正使用による薬剤耐性菌対策の観点においても、適切な感染症診療を医療従事者だけでなく国民全員で取り組むことが可能であることを示唆している。
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