背景:うつ病や認知症といった脳疾患と心不全のような心疾患は相互に悪影響を与え、心脳連関と呼ばれる。うつ病や認知症患者では海馬と呼ばれる脳領域の機能が特異的に低下することが知られている。 結果1:海馬の機能を脳血流量の測定によって評価し、心不全患者においても海馬の機能が低下し、うつ症状や認知機能と関連することを示した。結果2:心不全患者において、海馬の機能と相関のある血液マーカーである脳由来成長因子が心不全患者で低下し、うつ症状や認知機能と関連することを示した。結果3:精神的・身体的なストレスが原因とされるたこつぼ心筋症と呼ばれる心疾患が、急性脳幹病変によって引き起こされることを示した。
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