本研究は海外との共同研究という形で、同種造血細胞移植後の大きな課題である慢性GVHDの予測や病態に関連した新規血漿蛋白バイオマーカーを発見した。慢性GVHDの新規バイオマーカーは、現在も知見が限られており、貴重な学術成果が得られたものと考えられる。また、臨床応用が進めば、治療成績の向上につながる可能性もある。次に、国際評価法を用いて日本人患者の慢性GVHDの特徴を明らかに出来たことは、2014年NIH新基準の有用性を日本から海外に向けて示したという意義が大きい。さらに、今後のGVHDに関する国際共同研究や治験において、日本人の基礎データとして役立つものと考える。
|