統合失調症の中間表現型の一つである眼球運動異常について、我々は眼球運動5変数から88%の確率で統合失調症と健常者との判別ができることを報告している。今回、5変数を3変数(注視課題の注視時間、パシュート課題の水平位置ゲイン、フリービューイング課題の追跡距離)に減らしても82%の確率で統合失調症と健常者を判別できた。また統合失調症の中には、抗精神病薬を十分量十分期間投与しても症状改善がみられない治療抵抗性の一群があり、生物学的マーカーと捉えることができる。今回我々は、治療抵抗性の有無により2群に分け眼球運動変数を比較したところ、両群に有意差はみられなかった。
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