当院で治療を行った膵癌患者100症例と80例の健常人血漿を用いて、網羅的アレイ解析によって非担癌患者群と比して膵癌群の血漿中で減少しているmicroRNAのうち、癌抑制遺伝子的microRNAを選出した。 上記解析でmiR-107が選出された。リンパ節転移がある膵癌患者中のmiR-107レベルはリンパ節転移がない患者と比べ有意に発現低下を認めていた(p=0.038)。血漿中のマイクロRNA-107を測定することにより膵癌リンパ節転移の術前診断を行うことができる可能性があり、さらに予後予測のマーカーとして期待できる。
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