本研究では、臨床応用を目指しヒト末梢血単核球を用いて低酸素プレコンディショニング(HPC)至適条件の検討及びHPC後のヒト末梢血単核球をマウス下肢虚血モデルに移植することで血管再生治療効果を評価した。 ヒト末梢血単核球におけるHPC至適条件は、2% O2の条件下で24時間培養を行うことが、血管再生能における細胞機能等が増強されることが示された。マウス下肢虚血モデルに2% O2の条件下で24時間培養を行った末梢血単核球を移植した群で有意に血流改善効果を認めた。以上より、2% O2の条件下で24時間HPCを行ったヒト末梢血単核球を用いることでマウス下肢虚血モデルに血流改善効果があることが示唆された。
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