神経膠腫の安全かつ最大限の摘出には、術中蛍光プローブが有効で、5-アミノレブリン酸が保険収載され汎用されている。しかし偽陽性・偽陰性、再投与不可等の限界があるため、5-ALAを補完する局所噴霧にて診断可能な、脳腫瘍を特異的に標識する新規蛍光プローブの開発を行った。 当科の神経膠腫の手術症例を用い、Hydroxymethyl rhodamine greenを蛍光母核に種々のアミノ酸を付加した約320種の蛍光プローブライブラリーから、凍結検体のホモジェナイズサンプルでスクリーニングを行い、さらに新鮮腫瘍検体に直接噴霧して蛍光強度の経時的変化を解析し、膠芽腫において有望な蛍光プローブを7種類選定した。
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