我々は、ヒト由来の腎癌細胞株においてスニチニブ抵抗性株の作成に成功した。また、スニチニブ抵抗性株においてmicroRNA194-5p(miR194-5p)は、感受性株に比べて有意に発現低下を示すことを確認した。 進行性腎癌の摘出腎組織において、腫瘍部ではmiR194-5pの発現が低下していることが確認され、パラフィン切片の免疫染色を用いて、miR194-5pとLAMP-2の発現に逆相関が確認されたことにより、LAMP-2の発現を負に制御しているmiR194-5pの発現が低下することで、腎細胞癌はスニチニブに対する抵抗性を獲得するというメカニズムの存在が示唆された。
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