本研究では、Kdm5aを強制発現させたマウス精原細胞培養株で、Tet1、Btc、Scml2の発現が亢進し、Wnt1、Sox6、Sox8の発現が低下していた。ヒストンH3K4me3抗体を用いたChIP-qPCR assayで、Kdm5aを強制発現させたGC-1細胞でScml2の発現が亢進していた。 さらに、ヒト停留精巣におけるKDM5Aの発現とメチル化状態についての二重蛍光免疫染色の検討では、KDM5Aが強く発現している細胞では、H3K4me2/me3の発現が減少し、H3K4me1の発現が亢進していた。 以上の結果より、Kdm5aがヒストン修飾を介して精子形成に関与している可能性が示唆された。
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